【春夏秋冬、花が咲く】春うらら:番外編 お花見 - 3/3

おまけ

「柚葉ちゃん?」

「・・・。」

眠い。

とてつもなく眠い。

あたしは春樹さんのしなやかで力強い肌に触れながら、睡魔との格闘に扮していた。

 

やっぱりあたしなんかが春樹さんに勝てるはずはなかった。

そうよ。

あたしに大人の余裕なんて持てるはずがない。

わかっていたことなのに。

 

でも・・・。

だんだん、この春樹さんとのやりとりが当たり前になっていって・・・

この状況を決して嫌だと思っていないあたしもいる。

 

それって・・・

 

春樹さんの手の上で転がされまくってるってこと!?

 

「柚葉ちゃん?さすがに疲れた?」

「ハイ・・・。」

「でも柚葉ちゃんはまだ若いからね。僕ももっと頑張らないとね。」

 

ハイ!?

頑張るってナニを!?

これ以上ナニを頑張るっていうの!?

 

春樹さんの大きな手は再びあたしのたいして大きくもない胸をまさぐっている。

ここはもう寝たふり寝たふり。

そしてあたしは夢の中へと落ちて・・・

あまりの心地よさに、もうこのまま眠ってしまおうと心に決めたその瞬間・・・。

 

「うひゃぁああ!」

 

耳たぶをペロッと舐められた。

 

「なにひとりで先に寝ようとしてるの?柚葉ちゃん。今夜は寝かさないって言ったでしょう?」

「・・・ね、寝かせてください・・・。」

「無理。」

 

無理・・って。

無理ってなんなのー!

 

 

 

おしまい。